精子の平均寿命と仕組み!受精可能期間は?空気に触れるとどうなる?
妊娠するためには、男性の精子の仕組みもしっかりと知っておく必要があります。
意外に知られていない精子の平均寿命と仕組みをまとめました。
また、精子の受精可能期間と空気に触れるとどうなるのか?というのも解説しています。
精子の仕組み
男性の「精巣」というのは、女性の卵巣に近い機能を持っています。
左右にある陰嚢の中に精巣があり、精子はこの中で作られています。
精子は精巣で原型が作られ、精巣上体を経て精管を通って尿道を通り排出されます。
実は、精子が精巣を出るときにはまだ完成した形になっていません。
精巣上体と精管を通る中で成熟した形態となっていくのです。
精子が完全に完成するまでに、約70日間かかると言われています。
出来上がった精子は、精巣上体にある何本もの細い管で何日か過ごします。
その後、輸精管を通って精嚢に運ばれ射精を待ちます。
精巣で誕生してからここまで、約90日がかかります。
射精の時には、射精管のすぐそばにある「精嚢」と「前立腺」から精液が分泌され、その精液と一緒になって尿道を通過して出ていきます。
これにはきちんとした理由があります。
精子は酸性に弱いのですが、女性の膣内は酸性状態です。
この状態で精子を送り込んでも、精子は酸性によって死滅してしまいます。
しかし、精液はアルカリ性になっているので、膣内の酸性を中和させる効果があります。
アルカリ性の精液で精子を守り、膣内を通って卵子を目指していきます。
女性の場合、卵子は生まれた時から数が決まっているのですが、精子は決まっていません。
常に新しいものを作り出しますので、古いものが溜まるというのはないのです。
また、精子は赤ちゃんや老人の体内でも作らており、極端に言うと90歳近くの男性の精子でも受精は可能です。
精子の平均寿命と受精可能期間
精子は、25分の1mmぐらいの長さで頭と頚、そして尾の3つの部分で成り立っていて、頭には遺伝子の入れ物である染色体が入っています。
一度の射精で2~5ml程度の量になりますが、その中身は数億匹にもなります。
これだけ放出されても、子宮内に辿り着けるのは100匹程度だと言われています。
そして、精子には寿命と受精可能期間というものがあります。
寿命は、膣内で生きていられる期間です。
精子は射精してすぐに受精可能状態になっているわけではありません。
射精されてから5~6時間後に受精可能運動が出来るようになり、そこから受精可能期間となります。
それぞれの期間を表にしました。
寿命 | 約3日~1週間 |
受精可能期間 | 約36時間 |
つまり、精子の状態などを考えると排卵日の2日前から仕込んでおくのがベストなのです。
妊娠しやすい時期については別途以下で解説しています。
■一番妊娠しやすい時期・日は?排卵日・生理後・生理前?計算方法は?
精子は空気に触れるとどうなるの?
精子に関する疑問で特に多いのが「精子は空気に触れるとどうなるのか?」ということ。
よく見るのが「膣の入口付近で射精してしまったけど、空気に触れているから大丈夫?」といった内容です。
精子は空気に触れると死んでしまうというのは知っている方も多いのですが、合っているけど実はちょっと違います。
空気に触れるというよりは「乾燥」することで死滅します。
精子自体は精液に守られていて、空気に触れるのは精液の部分です。
それが乾燥すると、精子が空気に直接触れてしまうため死んでしまいます。
確かに精子自体が空気に触れれば死滅するのですが、まずは精液という段階があるため、空気に触れてすぐに死ぬということはありません。
また、お水やお湯には弱いので洗うことで死滅します。
私もきちんと知るまでは、空気に少しでも触れたらダメなんだ!と思っていました。
妊活は、自分だけでなくパートナーの体の仕組みも知っておく必要があります。
精子の正しい知識を付けて、パートナーと妊活していきましょう(^^)
精液や精子が少ない・・・原因は?
ふと気がついた時、なんだか精液(精子)の量が少ないな・・・と思ったことはありませんか?
精液が少ない時って不安になりますよね。
精液が少ない原因について、以下で徹底解説しています。
正常じゃないかも・・・と気になった方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
■精液の量が少ない原因を徹底解説!病気・加齢・ストレス・疲労?平均・目安は?
自分の精子は正常に機能している?
精子の状態は個々それぞれ違います。
健康状態や遺伝などなど・・・・・。
なので、赤ちゃんを望む方はきちんと検査しておくとよいかなと思います。
何も問題がなかったら安心して妊活できますしね。
最近は不妊に関して、女性側より男性側に問題がある場合が増えています。
精子検査については別記事にしています。
■精液・精子検査の方法・仕方!病院は?結果は?キットは?費用・料金は?
病院での検査に抵抗がある方は、手軽な検査キッドを使う方法もありますので参考にしてみてください。